先の見えない、コロナウイルスとの戦い。安倍首相の答弁では、現状では緊急事態宣言をさらに延長する可能性があることを示唆しました。一方で国際的には中国やニュージーランドの様にいわゆるロックダウンの解除をして経済を正常化するために向かう国もあります。この戦いは感染拡大が明けたあとも別のステージで続くわけですが、そういった展望からどのようにこの苦難を乗り越えるのかを事例を挙げて説明したいと思います。
”第3次世界大戦”に例えられるコロナクライシス
安倍首相はコロナウイルスとの戦いを第三次世界大戦と発言されています。世界の首脳でも同様の発言をしている人もいます。コロナウイルスに多くの人が罹患し、死者は世界規模の戦争レベルに増え続けています。非常事態であることは間違いありません。中小企業がこの難局を乗り越えるためには、私達が「正しくコロナウイルスを恐れ」、「正しく立ち向かう」という観点を持つことがこれからを乗り切る基本です。
過去の大戦に見る「相違点」とは?
まず前提として考えておきたいのが、第1次・2次世界大戦では、軍需産業を中心とした産業が伸びて、その他の産業が壊滅的になったということです。当時の利益を礎に「大企業」として繁栄している企業は数多くあります。
第1次・2次世界大戦
軍備品の需要大
↓
関連する素材などの需要大
↓
工員など消費や系列の金融機関の資金需要大
新型コロナ
コロナウイルスによるロックダウン等
↓
経済活動の縮小
↓
原油需要の縮小、価格の暴落
過去の大戦では、ある意味戦争という産業が下支えして金が回っていた産業がありましたが、今回はそういうようにはいかないようです。しかし、産業構造が変わった現代では、従来とは異なる挙動を示しています。順を追って確認してみましょう。
相違点1:需要が恐ろしいほど冷え込んでいる
家計の消費や企業投資が急速に低下しています。こうした状況下では、何をやっても売上は上がらない?いいえ、過去の2つの世界大戦期にはなかったものがあります。
相違点2:インターネット
過去は対面でしかモノやサービスの取引が行われませんでした。但し、インターネットも軍事技術の応用で生まれたものです。ネットの世界では、非対面でもモノとサービスの取引が実現できています。
例えば、ユーチューブであったり、ECサイトなどはこれまでも散々伸びてきた分野です。それでも業態によってはまだまだ活用していないというところもあるでしょう。さらに、通信分野では5Gが実現されています。より高速で、高容量のデータ通信が可能となることで、IoT化は進み、近未来ではインターネットを介した産業革命の第2波が起こりそうです。
相違点3:新技術が世の中に浸透
何も技術革新というのは通信だけではありません。当社の手掛ける食品分野では、
・冷凍技術の革新
・製品選別の革新
・素材の選択肢の拡大
など、おいしさと日持ち、安心安全などが並行して実現できる世の中になりました。
こうした事象から考える新しい食品ビジネスとは?
現在のニーズとして多いのが「飲食店さんの非対面型ビジネスへの転換」です。その中で困ることといえば。
①受注を受けるための仕組み(ネット予約やEC、配送サービス)
②必要な食品をジャストインタイムで出荷する方法
ではないでしょうか?そうした時に、①というのは今は無料で始められるサービスも含めて、インターネット技術の促進とともに多様なものが現れました。
一方で②に関しては、飲食店さんの「気質」というのがあって、なかなか最新の装置や設備に頼ることよりも、「自分の腕」で勝負という方が多く、「実はこんな機械があったんだ」ということを知らないで、あきらめてしまうケースが多いようです。
そのなかで、私たちが推奨するビジネスは「急速冷凍機を使った惣菜宅配サービス」です。これは、冷凍機の技術は格段に上がっており、出来立ての食事をわずか40分余りで「-30℃」までムラなく凍らせる技術があり、それを使うとお店のできたてのおいしさそのままにご自宅で「チン」して食べることができるものです。
こうすることで、冷凍保存がきくだけでなく、お店のブランド価値も損なわずに既存顧客や遠方のお客様、さらには海外のお客様にまでお店の味をお届けできます。もちろん、作りだめをしておけますので「ジャストインタイム」の出荷体制が組めます。
これとECを組み合わせたビジネスモデルを展開することで、「非対面型ビジネスモデル」の必勝法が完成します。
冷凍技術のノウハウについては提携している「株式会社えだまめ」のおいしい冷凍食品研究所をご覧ください。当社と連携して、一緒に新しいビジネスモデルのご提案をいたします。
今後は、巣ごもり消費の影響は続くとみられますので、新しい技術を応用して「アフターコロナ」に備えたビジネスの展開をすることが重要です。
スペイン風邪から考える影響の継続度は?
1918年から1920年にかけて世界的に大流行したインフルエンザです。この終焉がどこまでかかったかも参考にしてみて、この状況がいつまで続くのかを占ってみましょう。
第1波:1918年3月ごろからアメリカおよびヨーロッパを中心に流行
第2波:1918年秋に全世界で大流行
第3波:1919年に全世界で大流行し、医者や看護師までも罹患
日本も全国民の4割強が罹患したといわれています。こうしたことからも、今回のコロナもワクチンが開発されるまでの長期戦の可能性があり、一度、緊急事態宣言が収束しても、次の波が来る可能性があります。
国際間の交流・貿易が比較にならないほど大きくなった現代では、ワクチン開発・接種が完了するまで、予断を許さない状況になる可能性があります。もし、向こう2~3年断続的に影響が続く場合は、長期的目線で「非対面型ビジネスモデルの構築」をすることは重要になってきます。
自戒:中小企業診断士として
私たち中小企業診断士は、その資格の名称が示す通り「こんなときこそ中小企業の役に立つ」仕事でなくてはいけません。でも、残念ながらこの時点で何らかのアクションを起こせている人は他の士業の方々に比べると少ないように感じます。なぜでしょうか?
診断士のタイプ
診断士には実は、大きく3つタイプがいます。
①企業内診断士
多くは大企業に勤めていて、資格取得のきっかけは「自己啓発」なので、なかなか中小企業支援を長期的・継続的に行える環境にない。もしくは金融機関に勤めている(6~7割)
②官需型独立診断士
会社員時代はどちらかというと、財務などの事務的な仕事が多く、定型的な業務をこなすのが得意な方。すると役所関連の事業の対応や書類作成に手慣れている。(1割)
③起業家型独立診断士
実は自分でも新たな事業を起こすことを考えていて、ビジネスモデルの構築や事業計画を立てるのが好きなタイプ。(0.5割)
私たちの会社は代表の白川が③気質であることと、①・②をバランスよく織り交ぜた感じというのが現状です。
ですので、はじまりビジネスパートナーズの中小企業診断士は、「企業の強みや弱みを企業(御社)に寄り添いながら、事業機会をともに見出して、中小企業の経営革新の助言をする」ということを基本にしながら、この苦境を打開するためのお手伝いをするということが行動の基本です。
完全個人の診断士や公的機関ではできない診断士の新たな形といえます。
新しいビジネスモデルを補助金などを活用して進めませんか?
事業を継続し、従業員の雇用を継続され、諦めない企業、事業を変革させようとする経営者の皆様に寄り添い、当社にて先日来ブログでご案内しています補助金・助成金などのご相談を通じてそのお手伝いをいたします。
コロナウイルスとの長い戦いでも打ち勝つことのできる、事業モデル(儲けのしくみ)をご一緒に作っていきませんか。コロナ禍の世界で果敢に挑戦・諦めない御社に寄り添うビジネスパートナーとして私達も決して諦めません。
資金繰りの相談などはは専門家へお問い合わせを
はじまりビジネスパートナーズでは、ビジネスモデルの構築のお手伝いから各種資金調達、成功のための支援まで総合的にお手伝いさせていただいております。ご相談があればぜひご連絡ください。